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09 November

白鳥の湖 El lago de los cisnes

今日は娘の新体操について。

娘は4歳の時から新体操クラブに通っています。
新体操をやっている、しかも今年は週4日、1日3時間練習していると言うと、なんだかものすごく高い世界を目指している親子みたいに思われることがあります。オリンピック目指してるの?とか体操選手になるの?とか。娘の学校は進学校なので、毎日ピアノ、フランス語、テニスのクラセを子供にとらせている学校のママ友にすら、週4日3時間はやらせ過ぎと言われる時もあります。
たぶん口に出さないまでも、娘が可哀そう的、大丈夫?的な雰囲気を醸し出される時もあります。


でも、実際は全くそんな感じではないので、今日はその辺を書いてみたいと思います。。。



新体操っていうと日本だと素敵なクラブで、素敵な体育館の暖房効いた設備の、割とお高めのイメージあるかもしれませんが、娘のクラブは地元ラレイナのぼっろいふきっさらしの暖房もなんもない、雨が降ったら雨漏りがするので下に缶を置き、冬は極寒の体育館(といっても下はコンクリ打ちっぱなし、その上に毎回絨毯の薄いようなのを敷く)を借りて練習している、でも一応私営のクラブです。


私がそこに娘を連れて行ったのは、4歳の秋のこと。
とにかく娘は1歳から公園に毎日連れて行っており、幼稚園の前や後にも公園で走り回らないと気がすまないほど力の有り余っている子だったので、4歳にもなると何かスポーツをやらせねば母の体力が持たないと、その体育館の隣にあるテニスコートでやっている、テニスクラブに連れて行ったのが最初でした。

なのですが、そのテニスクラブは6歳からしか受け付けないと言われ、
じゃあとついでに見たその新体操はどうか?体験入部をさせたところ、すっかりやる気になり。

母としては、6歳になったらテニスに入れてもいいし、それまでのエネルギーの発散に、、と入れたのが最初の年でした。
(なぜテニスにしたかったかと言えば、パパがテニスが大好きで、親子ペアでテニスするのを応援するっていうのが、なんとなく母の夢だったからです。)


でもあっという間に、夢中になりました。


厳密に言うと、最初の1年目は、週2回、月に4回でしたが、3か月に1回くらいは行きたがらない日もありました。
先生がいつも怒っているからと、不満を言っている時もありました。

なので、母としては

・1か月に3回以上ズル休みしたらやめさせる
・嫌ならやめていい。他のクラスも試してみればいい

と言っていました。


ところが、その後ダンス(マイケルジャクソンが好きだというので)、カポエラ、バレエ、テッコンドー、サッカー、水泳、乗馬、ローラーブレード、サーカスと体操をあわせたようなもの、などなど一通り、こどものスポーツクラスとしてこの辺で出来そうなのは全て体験させてみたのですが、やっぱり新体操から興味がうつることがありませんでした。

そして5歳で初めてソロデビューし、数百人の観客の前で踊って喝采を受けてからは、新体操は彼女の生活の一部になりました。


それから約3年。毎年1日ずつ練習が増えて、6歳の時に選抜メンバー(対外試合に出ることを前提として、スポーツとして練習する子達。試合に出ないで1年に一回発表会だけのエスクエラの子は練習は週2回)に選ばれ、いつの間にか練習が週4日になりました。

練習時間も5時から8時。学校が3時半に終わるので家に帰って着替えて、毎日45分日本語と算数のドリルのどちらかを済ませ、頭にお団子を作って大急ぎで体育館に送ります。

この毎日の日本語を、なんとか1年続けられて来たのは、ひとえに
「やることやらないと新体操に連れて行かないよ」
の一言が効いていたからです。学校を遅刻してもそう。学校の宿題もそう。なんでも全てやることを先にやらないと、ママは新体操のお手伝いはしないということになっています。
(つまり連れて行かない)あくまでも新体操は贅沢。みんなができるわけじゃなくて、それを手伝うママとパパがいなくちゃできない、毎日新体操に行けるってとっても特別なことなんだよ、というスタンスです。もちろんママのお手伝いもしてもらいます。新体操を手伝ってるのだから私も手伝ってね、という感じです。

平日にできなかった分のお勉強は土曜日か日曜日にやる。
去年まで、土日は休みだからと1日中遊んでいましたが、今年は土日に日本語と算数もやることに慣れてきました。だってなにしろ週に4日も新体操してたら時間がないから、と自分の中で時間をやりくりできるようになってきたからです。

そうかと思えば、とっても遊びたい子と遊ぶために新体操をズル休みすることも覚えました。
新体操より大事なこともたまにはあるからです。


娘の所属する新体操のクラブですが、大体今70人くらいの子が在籍してます。一番下が3歳、上が18歳で、ナショナルチームのメンバーに選ばれる子達が5人くらいいます。
70人中30人くらいが選抜、ないし準選抜の子達で、選抜の中で一番小さいのが娘の7歳です。

チリの新体操ではまず年齢でカテゴリーが分けられ、それとクラスが分けられます。
日本のカテゴリーとは違うみたい。
Pequé - 8 años 
Pre-infantil 9-10
Infantil 11-12
Juvenil 13-14-15
Superior 16 hacia arriba

クラスは 下はCから、エリートまで4段階でクラスで、次のクラスに上がるためには昇級試験みたいなものがあり、クラス分け後も毎年レベル試験をパスしないとダメみたいな仕組み。
レベルごとに、必要な数の手具を使った演技でパスしないといけないとか、大変。
手具はロープ、フープ、ボール、クラブの4種類、それから手具なしのフリーハンドがあって、娘のカテゴリ(peque)ではまだフリーハンドしかなく、道具は使わないです。

新体操の良い所は、年齢が同じ子でも凄くできる子はAとか、まあまあの子はCとかのクラスの試合に出れるので、同じ大会でもいつも同じ子だけが勝つわけではなくて、まあまあの子でもまあまあの子のグループで金メダルを貰える可能性もあってみんなが頑張れるところ。
それから、ソロが出来ない子でもグループで試合に出る機会も与えられて、もちろん選抜に選ばれないとダメなんだけど、それなりに頑張っている子はそれなりに試合に出られます。

悪いところは、表彰式が長い。ひたすら長い。カテゴリーが多くて、カテゴリとクラス、手具ごとに表彰するからものすごい数のメダルが必要。笑
例えばペケのソロは25人くらい参加者がいても、ホベニルのトリオとかは2組しかいないとか、ホベニルのCのフープは1人しかいないとかそういうことがざらにある。


そんな娘の新体操クラブ、応援して来て良かったなと思うところは、


●小さい子からお姉ちゃんまでいて、みんなが一緒に練習する、お姉さんが小さい子に教える
  社会性が育つ。兄弟がいない娘にとっては、お姉さんと妹が大勢いるみたいな。

●皆が参加できる、勝ち負けが分かりづらい。
  自分が出ない試合でも心から応援出来るようになった。結局は自分が満足した演技ができるか出来ないかの問題になってくるので、表彰台に登れるかではなく、前できなかったことができるようになった、ということに重きを置くようになる。競争心だけでなくお互いに努力を認め合う体質に。

●基本的に筋トレ、柔軟と泣きながら辛い練習をみんなで泣いたり笑いながらやっている
  辛い練習を乗り越えて強い仲間意識を持つようになる。イジメとかが不思議なくらい全くない。柔軟と筋トレで自分の出来ることがドンドン増えていくので努力が報われるということに疑いを持たなくなる。(この成功体験はなんにでも応用できる)

●食事制限(甘いものを食べない、ジャンクフードを食べない。)をお姉さんたちがしている
  チリでは非常に珍しい。自分はヒムナスタだから、と甘いものを食べないように努力するようになる。


●週4日3時間
  時間の大切さを意識するように。体力もそうだけど、集中力が向上する。テレビを見たりする暇はないので、コマーシャルを見て変なものを欲しがらなくなる。ビデオゲームなんかにももうほとんど興味を持たない。あと、すごく姿勢が良い。


●試合はいつも数百人の前で行う。ものすごい声援を受ける。
  人前に出ても物怖じしない。たまに学校でブスとか言われてめげることがあっても、観客にその200倍は可愛い、きれいだ、素敵だ、素晴らしいと言ってもらえるので、自分に確固たる自信を持つことができる。人種差別的なことにも負けない心ができる。

●新体操には特別な道具がいらない
  学校でもちょっとした技を見せてクラスの人気者に。チリでは一芸あると生きやすい。例えば、テニスとかだと見せにくい。あとバレエとかは男の子に見せても感動されないけど、前転、バック転みたいな技は男の子にも受けがいい。笑
それと、チリは見せびらかしの文化というか、格差が子供達の中でも当然にあって、お金持ちの子とかの持っているものを羨ましいという気持ちをどうしても持ってしまいがちなんだけど、自分の持っているもの(=新体操でももらったメダルとかトロフィーとか、自分自身への自信とか)は誰も持っていないという自信につながる。

●クラブがゴージャスじゃない
 公営の体育館を使っていて、地区の補助金とかももらっているので月謝が安いので、いろんな所得層の子供が所属している。私立の学校の子、そうじゃない子、もの凄く裕福な家庭の子、様々。チリの場合学校も所得決まってくるので、違う層の子供と知り合う機会がほとんどない。
そういう子供達が親の所得の格差をとっぱらったところで、連帯感を持つことはチリでは本当に貴重。ゴージャスなクラブだと、富裕層の子しかおらず、子どもはほとんど金髪になる。

●グループが大きい
  テニスなどに比べると先生がいっぺんに見る人数が多い分、月謝がとっても安い。(クラブによる)

●チリで新体操
  オリンピックで3位の先生とかを招へいして教えてもらえたりとか、スペイン語圏だと国際交流が盛んな感じがする。B以上のカテゴリーの子にポルトガルの合宿に遠征する補助金が出たりとか、南米大会とか交流が盛んで面白そう。他の国を身近に感じている。選手同士の交流もある。

●クラシックバレエの時間がある
  突然白鳥の湖のビデオを見たがるから、何かと思ったらバレエのクラスで曲を聞いたらしい。クラッシックには興味が無かったのに、白鳥の湖の本を図書館で読んだりとか、ビデオを見たりとか、興味の幅が広がった。(いつもは本を全く読まないのに)


たぶん、まだまだ色々ある。


デメリットはと言えば、

●やっぱり時間がないこと。
●他の習い事、例えばギターを習っていたけど、練習の時間が取れないしやめてしまったこと。
●親の時間的な負担が大きいこと。
●試合用のレオタードが安くはないこと。(それでも日本や、バレエのコスチュームよりは安いみたい)

それくらいかなと思う。


だから、正直、新体操からの恩恵はもう全て受け取っているような気持ちでいて。
この先どういう選手になるとか、そういうことはどうでもよくて、
ただ、毎日娘がそこで幸せにやっているな、成長しているな、ということだけ確認をしながら様子を見つつ、
むしろどう見ても無理やり強制しているのは日本語の方なので、、、

この先もっとチリの学校の方が難しくなってきて、宿題なんかが増えてきたらどうしようかなと思いながら、でもきっと彼女は新体操をやめるくらいならなんでもするだろうから

その時はその時で考えればいいか。。。と思うだけなのでした。


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14 May

VS モンペ

デパルトにガスパールという乱暴な男の子がいて、前からちょいちょいうちの娘に嫌がらせをしてきていたのだけど、

それでも大昔、まだ彼等が5歳くらいの時にはうちの娘の後を追いかけまわしていたりして、昔は仲良しだったこともあり

ガスパールが意地悪をしてくると娘は私によく言って来ていたのだけど、多少のことは男の子だし、子供の喧嘩だし、スペイン語だし、とほっといてきたのだけど、
 
でも一週間くらい前にチー様がガスパールにプール(子供用の小さいやつ)に突き飛ばされて濡れて帰ってきたことがあり、さすがに危ないし、これはそろそろ言ってやらねばならんと思っていたところ、
 
今日も先ほどガスパールにサッカーボールを顔に投げつけられてチーが泣いていると、一緒に遊んでいた別の子のお母さんから連絡があり
 

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30 August

性とファンタジーと自然科学

娘の学校では、今学期ずっと生物をテーマにプロジェクトをすすめて来ていたのだけど、(娘の学校はプロジェクト型という教授法を採用していて、1か月とか2か月とか、そのクラスの子供達が興味を持つことのなかかからテーマを採用してそれについて色々なアクティビティを通じて学ぶというスタイル)

そのために、保護者の一人が勤めている大学の生物の研究室に遠足に行ったりとか、アルテの時間には動物の絵をかいたりとか、子供はチリの野生動物についての発表をさせられたりとか。

で、ちょっと前くらいからうちの娘が、私に蜂について色々質問してきた時期があり。
蜂は花から蜜を貰いながら、受粉を手伝っているんだよ、ということを話し、花にはオシベとメシベがあるんだよ、受粉しないと実がならないし、種もできないから大変なんだよ、というそういうことを話していたところ

「じゃあ人間はどうやって受粉するの?」

という質問が。


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02 June

日本語とラーメンと懐石料理

海外で子育てしているとどうしても立ちはだかるのは子供の言葉の問題。

一時期滞在していつかは帰る、という企業で駐在されているママでも日本に戻ってからの日本語のレベルの心配がある方も結構いらっしゃるとは思うのですが、

それ以上に現地の人と結婚してこちらに住んでいる、というママ友達が頭を悩ませるのは当然のこと。話すと必ず出るのが子供の”日本語”についての会話。

幼稚園前まではママと話す時間が長いし、子供のボキャブラリーもさほどないので、大きな差は見られませんけれども、小学生にもなれば子供は一日中学校で現地語を話しているし、日本語は学校から帰ってきて数時間、ママと話す程度。
どうしたって日本にいる日本人の子供のようにはならないし、この差は年ともに開いていくのは自明の理。ましてや話す時間の少ないパパが日本人と言う方が、子供になんとか日本語を話させたい、と思ったらそれ以上に苦難の道なのは推して知るべし。。。


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28 April

自然科学

なんだかここ最近、チリの教育について考えさせられることが多々あるので自分の記録的雑記。


娘の学校のプレゼン内容が今年最初のお題はチリの動物ということで、この間から色々発表の具を探していたところ。先生からあんまりネットで調べてちょちょっというのは面白くない、と親ミーティングで釘をさされ。

もともとネットでチョチョっと済ませてしまうのがあんまり好きじゃないので、図書館に出かけて行ったところ、”チリの動物”が載っている本が全然ない。ほんとにない。全くない。


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