忍者ブログ
25 November

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

30 October

EL DERECHO DE VIVIR EN PAZ

先週の金曜日、ブログを書いてからまだ一週間もたってない。
けどもうものすごい勢いで国が流されているそろそろハロウィンのチリ。

先週の金曜、ブログを書いた後に、100万人を超える規模の(サンチャゴだけで100万人、地方入れたら200万人近かったとか。)チリ史上最大のデモが起こり、平和に終了。
それを受けてピニェラ大統領が内閣全員クビ、週明けに大改造すると発表。

土日はテレビでもその感動に酔いしれるような、平和デモすごかったアピールがすごくて、一気にデモに対するテレビのトーンが変わった感じがしたんだけど、

ネット民は結構冷静で、来週アムネスティから非常事態宣言下の軍や警察による一般市民への人権侵害の可能性についての調査団がくるから、とりあえず取り繕うとしている政府やり方には騙されないぞ、という感じで見てるという声が多かった。

それからテレビの平和デモアピールと、ピニェラのすり寄ったスピーチの裏で、実際には夜間外出禁止令は解けたのに、警官に発砲されたというようなケースも出て来たりして、それがSNSで回覧され、やっぱりというか案の定週明けの状態は悪化。

今週になったらデモ中に放火が起きたり、教会が燃やされたり、セントロのサンタルシアまで燃えたり。
これって本当にチリ人がやったんですか?っていうようなものが燃え始めている。
(サンタルシアに関しては、警察が投げた催涙弾から着火したというビデオがSNSで出回っている。)

地下鉄もそうだけど、略奪する人達はモールとか本当に金目のものとか、薬とか、食べ物にしか興味がないし、学生や、過激派だとすると、銀行とか、電気の会社とかいわゆる大企業や搾取していると思われる会社なんかが燃やされるのはわかるけど、チリで運動を本気で起こそうとする人達が教会や歴史的建造物を燃やしたりするんだろうか。

そうかと思ったら、ベネズエラ人が地下鉄爆破犯に入ってたとか、結構いい加減っぽい情報が新聞に出たりして。今一番そういうことが出るのが嫌だと思っているのはきっとベネズエラ人とハイチ人だと思う。

最初は自分はデモには参加しないけど、デモに対しては友好的といっていたマジョリティや、特に中流層や自営業者なんかは、ことが長引いたり、破壊行為が起きたりするとデモに反対になってくるだろうし。

さらにセントロのどまんなかの観光地で、こういうことが起きるとなると、よっぽど大団円で収まらないかぎり、今後観光業や、セントロの飲食店はかなり厳しくなると思う。日本人は観光と飲食で働いている人が多いから、直接チリ在住の日本人も痛手を受けてくる。チリ全土の地方都市のデモも激化してるから、小手先で納めると収集つかなくなりそう。

とにかく、夜間外出禁止令は解けたのだけど、夜出る気は全く起きないし、南からサンチャゴに出てきている人達は地下鉄が通っていないから、3時とか4時とか早く帰るし、だから道は早い時間から混むし、混んでるのになおかつ夕方になると町にカセロラソという、鍋をたたいて抗議する人達が出てくるので、とにかくカオスになってくるから、やっぱり夜外に出たくないし。

でもサンチャゴはまだましなほうで、というか、そもそもイデオロギーがあるデモなので、例えばすぐに私たちの身が危険にさらされる可能性は今のところ低いと思う。
目下の心配ごとは、デモやデモ周辺をうろついてて軍の催涙ガスにやられたりすることで、新体操ママに重曹を入れた水を持ち歩くのがいいとアドバイスを受けた。万が一ガスにやられても、重曹水で洗うと数分で催涙ガス効果が薄れるらしい。チリ主婦の豆知識すごい。重曹そんなことにまで使えるとは。
どうでもいいけど、昨日娘にボンバラクリモヘナだと思う?ぼんばラグリモヘナだと思う?って聞かれたけど、そんな単語の発音知るかいや。

デモ隊の方は程度の差はあれ、敵は格差を作っているシステムで、国を変えるのが目的で、憲法の改正まで行こうとしているのが今回の究極の目標なので、そこにフォーカスされているうちは、85%のデモに賛成している人たちの間で一体感がある。


ところが、北の地方の友人話を聞くと、そうではなくて、まず略奪しかなくて、イデオロギーがない、貧困層対富裕層という構図になって来ていて、実際に、ストに参加しなかった私立の学校に脅迫状が届いた、というようなことまで起こっているらしい。南はマプチェがいるからまたちょっと違うと思うけど、ペドロデバルディビアの像が倒されたとか。
こうなってくると、いつ何時何が起こってもおかしくない、ということになってしまう。


なんというか、デモが長引いて、イデオロギーではなく、各層間で憎悪にすり替わるのが心配。なにしろ、チリは歴史的に、隣近所が監視しあうみたいなことになったことがあるから、基本的に違う階層同士や、違う思想同士がなるべく関わりあわないように、小さいグループで生きていく、狭い社会がいくつもあるような社会で、違う階層間でのエンパシー指数が極めて低い社会だから。


この間、ピニェラの奥さんが、ものすごい数の人間が集まってきたデモを見て、「宇宙人に攻められているみたい」みたいなことを言ったと話題になっていたけど。確かに彼女にとっては、まさかこんなに怒っているチリ人がこんなにいるとは思わなかったのかもしれない。というか、すでに人間に見えてなかったのかも。。。。


と、またもやまとまりがない感半端ない。。。


そんなわけで教会や歴史的建造物が燃やされたりする、野蛮なこともあったけれど、100万人平和デモや、教会(どこの教会だろう。あれは。。モネダから北に行ったほうの教会?)の前でのコンサートデモとか、チリ人の文化レベルの高さを感じたデモもありました。


そんな中で、チリ人のアーティスト達がVictor Jaraの「平和に生きる権利」をカバーした曲が素晴らしく感動したので、ご紹介しておきます。
訳が、原曲とは歌詞が違うので、適当に訳しましたので、また間違っていることもあろうと思いますが、大体の感じはあってると思います。





EL DERECHO DE VIVIR EN PAZ
(原曲Víctor Jara, Chile)

平和に生きる権利

El derecho de vivir,
Sin miedo en nuestro país
En conciencia y unidad
Con toda la humanidad.

Ningún cañón borrará
el surco de la hermandad
El derecho de vivir en paz.

Con respeto y libertad
Un Nuevo Pacto Social
Dignidad de educación
Que no haya desigualdad
la lucha es una explosión
que funde todo el clamor.
El derecho de vivir en paz.

Es La Paz nuestra canción
es fuego de puro amor,
es palomo palomar
olivo del olivar
es el canto universal
cadena que hará triunfar,
el derecho de vivir en paz.

Es el canto universal
Cadena que hara triunfar
El derecho de vivir en Paz
en Paz...

私たちの国で
怯えることなく生きる権利を
良心と団結をもって
全人類と生きる権利を

どんな大砲にも消せはしない
兄弟の轍を
平和に生きる権利を

尊重と自由の
新しい社会の契約
教育の尊厳
不平等のない

戦いは
すべての叫びを溶け合わせる爆発
平和に生きる権利を呼ぶ声

ぼくらの歌は
純粋な愛の炎
それは鳩舎のハト
オリーブ畑のオリーブ
それは世界に遍く歌
平和に生きる権利を
勝利させる連鎖


平和に生きる権利を
平和に生きる権利を

拍手[5回]

PR