04 March 教科書 毎年この時期になると、もしかして文句を言っているかもしれないけれど、この国はとにかく本が高い。そしてその本の中でも教科書がずば抜けて高い。どれくらい高いかというと、国語の教本が一冊6000円くらいする。国語算数理科社会、それから英語を足したら3万円は超える。それから毎年、推薦図書っていうのを10冊くらいリストで渡される。各本それぞれ1冊2000円くらいなので、新品で買ったら、新学期を迎えるために本代だけで5万円は超える勢いだ。この本の値段には腑に落ちないことが他にもあって、私学はそれだけ払うのに、公立はただで配布されるらしい。公立がただの分、印刷されたすべてのコピーを私学に割らせて乗っけてるのではないか、。という疑念さえ生まれる価格設定である。おまけにジュンボというスーパーでセンコスッドカードで買うと10%引きとか、教科書のくせにスーパーで売っているのもなんだかなあである。そりゃあ私学に通っている人は、つまり富裕層であるということなんだろうけれども、それにしても高すぎると思う。それに輪をかけて、そもそも教科書を隅から隅まで使った年が今まで一年たりともない。うちの娘が出来が悪いせいなのかもしれないけど、年度末に教科書を見てみると、書き込みがあるところなんて、35%くらいで、残りは使ったのかもしれないけど、まっさらである。 チリの教科書はノートと一緒になっているみたいな、問題集的な感じになっていて、書き込まれていないっていうのは、使ってないに等しい。そんなわけで、毎年納得いかない気分でもやもやとしているのだけど今年は、周りのママがリサイクル教科書を使っているということも知り(大体2016年度以降の編集のもの、とか指定があるものの、毎年教科書が変わっているわけではないので、去年のものも使えたりする)リサイクル教科書を専門に扱っている本やなども見に行ってみた。結局山積みになっているリサイクル教科書屋では、リサイクルのくせに、書き込みだらけのくせに2000円くらいしており、またもやなんか微妙な気持ちになって、結局何も買わずに帰ってきた。それでも、結局学校のテキスト交換で出された教科書をもらってきて、書き込み部分を消しゴムで消してみることにした。国語と、理科と社会、3冊分消すのに、2時間くらいかかったけれど、これで18000円くらい浮いたと思えば、楽勝である。日本の消しゴムの切れきれの消し具合に感動である。なんか当然のように教科書が無料でもらえる国から見ると、教科書が新品じゃないなんてみじめったらしい、、という気も最初していたけれどどうせすぐボロボロになってしまうし、リサイクル教科書を使っている生徒が(兄弟がいれば特に)たくさんいるし、課題図書だって図書館から借りて読めばいいわけで何もバカみたいに高いお金をそれに見合わない教科書に払うのはばかばかしく思えてきてしまい。とりあえず今年はできる限りリサイクルにしてみることにした。さらには、教科書のリサイクルが当然らしいブラジルから来ているママなどは、教科書は高いのに書き込ませるなんてけしからん、書き込ませなければみんなリサイクルできるのに!と、書き込ませる学校の運営方針に異議を唱えていたりして。。いや書き込むために買ってるのにそれはどうなの?と思う私もいて。そうかと思えば、タダでもらえる学校の子たちがそれほど教科書を大切にしてるようにも思えず。たかが教科書されど教科書お国が変わるとずいぶん違う教科書事情。大切なのは、きっちり使ってもらうことなんだよな、と。ママが消しゴム2本使い切る勢いで消した教科書に娘はどういう反応するのかな。などと、そんなことを考えつつ、2019年の新学期が始まるのでありました。 [2回]PR