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18 November

歴史的な合意

前回ブログを更新してから、あまりにも時の流れが速すぎて、追っかけるのがいっぱいいっぱいであっという間に2週間?たってしまったのですが。

10月18日に始まった一連の抗議活動の一つの結果として、先の15日に歴史的な社会の平和に向ける合意と、新しい憲法に向けた合意を取り付けたチリ。

それに至るまで与党の右派がなかなかうんと言わなかったりとか、あやうくもう一度緊急事態宣言をだしそうになったところを、寸止めして危機を回避するとか、(私は新しいブルメル内務大臣がなかなか期待のできるやり手なんじゃないかと思っており応援中)
ギリギリのところをなんとかようやく合意に取り付けた、という感じに見えます。

新しいチリを求める民衆の抗議活動が、ひとまず落ち着くことを期待する人も多いと思いますが、、、そんなに事はシンプルではない気がしており。

この、新憲法に向けた合意と、それから別の観点から今のチリを断片的に見た予想を書いてみます。

1.デモで抗議活動をしている人達
新憲法に向けた合意が決まったので、憲法について学ぼうという熱意が盛り上がっている。
先日もテレビで、今2番目に売れている本が憲法で、主に学生さんが買っている、ということだった。街の公園などで、井戸端会議、ならぬ井戸端議会を作り、集まった人たちで憲法やチリの未来について話し合う、というような活動も起こり始めた。
こういうチリ人の姿勢には頭が下がる。
ただし、憲法に向けた合意にはまだ不明瞭な点もあるため、4月の国民投票までは多かれ少なかれのデモは続くと思われる。
一方で、警察の人権侵害による、失明、暴行、虐待、失踪も相次ぎ、警察上部もオフィサーがそれを容認するようなコメントをしたりしているため、それに対しての抗議はまだまだ続くと思われる。


2.国民投票
憲法改正までのロードマップが提示され、その最初の四月の国民投票の内容は、
  あ、 憲法改正は必要か
  い、 憲法制定委員の内容 半数を議員、残り半分を民間 とするか、すべて民間とするか

というようなものらしい。

ちなみに、憲法の一つ一つの内容をこの憲法制定委員の三分の二が承認しなければいけないため、この委員の選定が、憲法の内容をほぼ決めると言っても過言ではなく。
特に、憲法の改正で一番大きな目玉の、国の天然資源である水、銅、リチウムなどの資源に関する憲法を改正するためには、この委員の選定が最重要課題。
チリはチリの持ち主と呼ばれる財閥があり、現在の与党議員はピニェラをはじめこの財閥の息のかかっている人もいるため、この議員の数の如何によっては、新憲法が骨抜きになってしまうため。というか、ピニェラもその一人。
(Luksic, Paulmann, Saieh, Matte, Piñera, Angelini)
この新憲法の制定、産みの苦しみはまだまだこれからと思うけれど、チリならできると思う。
がんばれチリ!



3.破壊行為
先日地下鉄の破壊行為を行っていたグループの一人が逮捕されたのだけど、それが本当に16歳とかの本当にまだ子供で、インスタグラムかなんかに乗っていた写真を見て、母親が、「これうちの子!」ってわかって逮捕されたという話だった。

エンカプチャドという、覆面をして破壊行為している若者のリーダーっていう人のインタビューも見たけど、「俺たちグループって言われてるけど、全然、自然に集まってるだけだし」みたいな話だった。彼らはある程度軟化してくるとは思うけど、まだ一進一退かなと思う。

それからどうも明らかに抗議行動とは全く関係のない、悪のり的な、子供のいたずら的なチラシが撒かれたりもしている。さらに、「とおりたければ踊れ」、という、これも抗議デモではなくただの嫌がらせ行為みたいなものだけどが、発生している。残念ながらこれらの、嫌がらせ行為は結局は抗議デモではなく、警察の弱体化に付け入っている行為で、警察不在に付け入った犯罪行為全般が落ち着かないと、続く可能性があると思う。



4.サケオ、泥棒する人
先日ニュースで、火事場泥棒で逮捕された人の75%が前科のある人だったという報道があった。やっぱりいかに火事場とはいえ普通の人がいきなり泥棒になるわけではないのだと納得。
サンチアゴの外堀には、ずっと貧困地帯でドラック問題が指摘されているコムナがいくつかあるのだけど、そこから来ているナナさん(ママ友の家勤務)の話では、そのコムナにはグループでトラックで火事場泥棒に行くような軍団がいくつもあって、実弾装備の銃を持っているので、そのコムナの住人も怖くて息をひそめている、ということだった。

このサケオすら抗議活動のせいだという人もいるけれども、そうなんだろうか。
そもそも彼らは最貧困層の、ドラッグアディクトだらけの土地で、政治にも右にも左にも忘れられていたけれど、ここにきてチャンス到来とばかりに火事場泥棒をしているのである。今回のことで考えなければいけないことは、これほど多くの前科を持っている人がさほど遠くないコムナに住んでいて、彼らには出口がないということは、常になんらかのリスクを社会全体が負っているということだと思う。

5.新体操と学校
新体操は平常開催。大会が12月に全部延期になったため12月のスケジュールが超過密。
毎日練習が普通にあるのだけど、子供が
「今日はいけません、グレシアでデモがあって通れないから」
などと、デモがないのに練習に行かない言い訳としてデモを使うケースが多発していて、さすがだなと感心する。


学校も平常運転。年末の行事が多少端折られた部分はあるものの、学校も今のチリの状況をみんなで考える、民主主義を考えるプロジェクトを平行して色々工夫してくれている様子。
先日の年末遠足では、親同士で集まって、憲法制定会議の話や、チリの問題点や今後の国民投票の話など色々話をしていた。
娘の学校には人権省(なんていうのだろう MINISTERIO DE JUSTICIA Y DERECHO HUMANO)で働いている社会学者のママがいたり、が大学教授のママも多いので、色々質問しまくってみたけれど、いかにせんこちらのスぺ語がいまいちなのが残念だった。
この一か月で、今まで聞いたことのないような法律用語ばかり聞いているので、本当に頭が疲れてしまっており。
国民投票(pleboscito)って言ってるのに、トマトの辛いソース(pebre)?って言い返されたり。

それでもやっぱり、ほとんどのチリ人ママが、こんなことが起きるとは思わなかった
ピノチェの時代のは自分はまだ子供だったし落ち着いた後だったから話に聞いていたけれど、こんなに多くの実際に警察に暴行を受けたという事例が動画付きでこんなに見せられるとは思わなかったし、本当にショックだ。でもチリは絶対に変わる、と希望を持っていた。


6.和多屋
通常運転。ただし、粉の入手が非常に困難になりつつあります。なんでだろう。。。



そんなことで、今日のところはこの辺で。









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30 October

EL DERECHO DE VIVIR EN PAZ

先週の金曜日、ブログを書いてからまだ一週間もたってない。
けどもうものすごい勢いで国が流されているそろそろハロウィンのチリ。

先週の金曜、ブログを書いた後に、100万人を超える規模の(サンチャゴだけで100万人、地方入れたら200万人近かったとか。)チリ史上最大のデモが起こり、平和に終了。
それを受けてピニェラ大統領が内閣全員クビ、週明けに大改造すると発表。

土日はテレビでもその感動に酔いしれるような、平和デモすごかったアピールがすごくて、一気にデモに対するテレビのトーンが変わった感じがしたんだけど、

ネット民は結構冷静で、来週アムネスティから非常事態宣言下の軍や警察による一般市民への人権侵害の可能性についての調査団がくるから、とりあえず取り繕うとしている政府やり方には騙されないぞ、という感じで見てるという声が多かった。

それからテレビの平和デモアピールと、ピニェラのすり寄ったスピーチの裏で、実際には夜間外出禁止令は解けたのに、警官に発砲されたというようなケースも出て来たりして、それがSNSで回覧され、やっぱりというか案の定週明けの状態は悪化。

今週になったらデモ中に放火が起きたり、教会が燃やされたり、セントロのサンタルシアまで燃えたり。
これって本当にチリ人がやったんですか?っていうようなものが燃え始めている。
(サンタルシアに関しては、警察が投げた催涙弾から着火したというビデオがSNSで出回っている。)

地下鉄もそうだけど、略奪する人達はモールとか本当に金目のものとか、薬とか、食べ物にしか興味がないし、学生や、過激派だとすると、銀行とか、電気の会社とかいわゆる大企業や搾取していると思われる会社なんかが燃やされるのはわかるけど、チリで運動を本気で起こそうとする人達が教会や歴史的建造物を燃やしたりするんだろうか。

そうかと思ったら、ベネズエラ人が地下鉄爆破犯に入ってたとか、結構いい加減っぽい情報が新聞に出たりして。今一番そういうことが出るのが嫌だと思っているのはきっとベネズエラ人とハイチ人だと思う。

最初は自分はデモには参加しないけど、デモに対しては友好的といっていたマジョリティや、特に中流層や自営業者なんかは、ことが長引いたり、破壊行為が起きたりするとデモに反対になってくるだろうし。

さらにセントロのどまんなかの観光地で、こういうことが起きるとなると、よっぽど大団円で収まらないかぎり、今後観光業や、セントロの飲食店はかなり厳しくなると思う。日本人は観光と飲食で働いている人が多いから、直接チリ在住の日本人も痛手を受けてくる。チリ全土の地方都市のデモも激化してるから、小手先で納めると収集つかなくなりそう。

とにかく、夜間外出禁止令は解けたのだけど、夜出る気は全く起きないし、南からサンチャゴに出てきている人達は地下鉄が通っていないから、3時とか4時とか早く帰るし、だから道は早い時間から混むし、混んでるのになおかつ夕方になると町にカセロラソという、鍋をたたいて抗議する人達が出てくるので、とにかくカオスになってくるから、やっぱり夜外に出たくないし。

でもサンチャゴはまだましなほうで、というか、そもそもイデオロギーがあるデモなので、例えばすぐに私たちの身が危険にさらされる可能性は今のところ低いと思う。
目下の心配ごとは、デモやデモ周辺をうろついてて軍の催涙ガスにやられたりすることで、新体操ママに重曹を入れた水を持ち歩くのがいいとアドバイスを受けた。万が一ガスにやられても、重曹水で洗うと数分で催涙ガス効果が薄れるらしい。チリ主婦の豆知識すごい。重曹そんなことにまで使えるとは。
どうでもいいけど、昨日娘にボンバラクリモヘナだと思う?ぼんばラグリモヘナだと思う?って聞かれたけど、そんな単語の発音知るかいや。

デモ隊の方は程度の差はあれ、敵は格差を作っているシステムで、国を変えるのが目的で、憲法の改正まで行こうとしているのが今回の究極の目標なので、そこにフォーカスされているうちは、85%のデモに賛成している人たちの間で一体感がある。


ところが、北の地方の友人話を聞くと、そうではなくて、まず略奪しかなくて、イデオロギーがない、貧困層対富裕層という構図になって来ていて、実際に、ストに参加しなかった私立の学校に脅迫状が届いた、というようなことまで起こっているらしい。南はマプチェがいるからまたちょっと違うと思うけど、ペドロデバルディビアの像が倒されたとか。
こうなってくると、いつ何時何が起こってもおかしくない、ということになってしまう。


なんというか、デモが長引いて、イデオロギーではなく、各層間で憎悪にすり替わるのが心配。なにしろ、チリは歴史的に、隣近所が監視しあうみたいなことになったことがあるから、基本的に違う階層同士や、違う思想同士がなるべく関わりあわないように、小さいグループで生きていく、狭い社会がいくつもあるような社会で、違う階層間でのエンパシー指数が極めて低い社会だから。


この間、ピニェラの奥さんが、ものすごい数の人間が集まってきたデモを見て、「宇宙人に攻められているみたい」みたいなことを言ったと話題になっていたけど。確かに彼女にとっては、まさかこんなに怒っているチリ人がこんなにいるとは思わなかったのかもしれない。というか、すでに人間に見えてなかったのかも。。。。


と、またもやまとまりがない感半端ない。。。


そんなわけで教会や歴史的建造物が燃やされたりする、野蛮なこともあったけれど、100万人平和デモや、教会(どこの教会だろう。あれは。。モネダから北に行ったほうの教会?)の前でのコンサートデモとか、チリ人の文化レベルの高さを感じたデモもありました。


そんな中で、チリ人のアーティスト達がVictor Jaraの「平和に生きる権利」をカバーした曲が素晴らしく感動したので、ご紹介しておきます。
訳が、原曲とは歌詞が違うので、適当に訳しましたので、また間違っていることもあろうと思いますが、大体の感じはあってると思います。





EL DERECHO DE VIVIR EN PAZ
(原曲Víctor Jara, Chile)

平和に生きる権利

El derecho de vivir,
Sin miedo en nuestro país
En conciencia y unidad
Con toda la humanidad.

Ningún cañón borrará
el surco de la hermandad
El derecho de vivir en paz.

Con respeto y libertad
Un Nuevo Pacto Social
Dignidad de educación
Que no haya desigualdad
la lucha es una explosión
que funde todo el clamor.
El derecho de vivir en paz.

Es La Paz nuestra canción
es fuego de puro amor,
es palomo palomar
olivo del olivar
es el canto universal
cadena que hará triunfar,
el derecho de vivir en paz.

Es el canto universal
Cadena que hara triunfar
El derecho de vivir en Paz
en Paz...

私たちの国で
怯えることなく生きる権利を
良心と団結をもって
全人類と生きる権利を

どんな大砲にも消せはしない
兄弟の轍を
平和に生きる権利を

尊重と自由の
新しい社会の契約
教育の尊厳
不平等のない

戦いは
すべての叫びを溶け合わせる爆発
平和に生きる権利を呼ぶ声

ぼくらの歌は
純粋な愛の炎
それは鳩舎のハト
オリーブ畑のオリーブ
それは世界に遍く歌
平和に生きる権利を
勝利させる連鎖


平和に生きる権利を
平和に生きる権利を

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25 October

一揆

いつも思うのだけど、まるで永遠に変わらずそこにあるように見えている人間の社会というものは、いたく簡単に壊れてしまうもので、平穏な日々というのは失ってから、その退屈の価値が骨身にしみるもので。

そんなわけで、先週の金曜日に始まった、地下鉄の料金値上げ問題に端を発した暴動で、ここサンチャゴは、非常事態宣言、夜間外出禁止令、街にはデモ行進する人が溢れて鍋を叩く音が鳴り響いています。

先週末から週明けは、暴徒化した人の略奪を恐れたスーパーが閉まり、開店後はスーパーは軍隊に守られながら入場制限がされたりしてましたが、一応我が家の周りではだいぶ平常化してきて、昨日行きつけのスーパーで普通に買物ができ、ありがたいなあと思いました。

が、それはサンチャゴが全体的に落ち着いてきたわけでなく、サンチャゴでも中心の裕福な地域に警官や軍が配置されているためで、むしろ郊外側は状態が悪化しているようで、テレビやSNSで隣近所同士で自警団を作って暴徒から自分たちの町会を守るというような事になっているようです。
それから地方でもデモや、警官や軍との衝突が増えていて、まだまだ予断を許さない状況が続いており、今週、来週と予定されていた新体操の大会は延期されることになりました。

全国大会や、海外での大会も軒並みキャンセルされている中で、国の一大事で、高速の料金所が燃えて空港に人が溢れかえっていても、ギリギリまで大会があると信じて行く気満々の新体操ママを見ていると、なんだかかほっとするというか、メンタリティ違うなーというか、なんというか。

なんとなく、日本人が地震に慣れ過ぎていてかなり揺れているのに日常を続けられるのに似てるのかな。チリ人の混乱に対するストレス耐性ハンパない。

ところで、日本での報道や、スペイン語わからないでテレビ見ていると、まるで外のチリ人が物凄く暴力的で、地下鉄に放火しまくったみたいに見えているけど、色々違うタイプの登場人物がいます。以下その一部。

1. 学生
今回無賃乗車デモの中心。チリではデモや軍や警察との衝突をよく起こす。バリケード、焚き火、火炎瓶投げなどで戦いなれている。
大学の前でもバリケード作ったりよくしていて、平時には勉強しないであんなことしてばかりいる、と言われている。

2.平和的にデモに参加する人
政治に異議のある普通の人。先生、アーティストなどが中心。組織的

3.カセロラソ
道で鍋を叩いて抗議している人達
デモより敷居が低い、窓から外に向かって叩く人もある。先日ピノチェ 時代に少年期を過ごした友人にデモに行こうといったら、カセロラソなら一晩でもやるけど、デモは昔の恐怖が思い出されるから行けないと言われた。
40代から上くらいの人には、独裁時代の恐怖体験がある。


4.略奪者
もともと泥棒ができる人達、モラルが低い人達が便乗してスーパーや薬局に押し入っている。
たぶん混乱に乗じて、モラルバーが下がっているというのはある。


5. 突発的に頭に血がのぼる一般人
女も男も直接口で負けない、口でダメなら手が出る、足が出る。警察や軍にも尻込みせず、ぶつかって行く人。若い時は1の学生だったりとか。やるときはやる人達


6.すぐ手を出す警察や軍
警棒で殴る、蹴る、威嚇で空砲を撃つ
それでもダメなら脚を撃つくらいは普通。ただ、略奪者や熱くなっている民衆を止めるという仕事をしているだけで制服を脱げば普通の市民である人が多い。(たまにやりすぎた暴行をしている動画が出ているが、これは人権侵害で弁護士協会が相談窓口作るとラジオで言ってた)
家族やいとこ、遠くの親戚に軍関係者がいる人も多い。
逆に独裁時代の負のイメージで制服だけで嫌悪する人も多い。
おそらく、ひどいビデオが出回ったため、軍側でも自粛を始めたのか、今度はフレンドリーなビデオが出始めたりして迷走している。
ちなみに、ピノチェ 時代はすぐ射殺されたのに、今は威嚇で脚を撃ってるだけだから、冷静だし、アンダーコントロール、まだ大丈夫だ、と近所のおじさんに言われたのにもびっくりした。
ここでも軍に対するストレス耐性が私達とは違う。


7.デモに嫌悪感のある人、すぐにベネズエラみたいになるという人
新自由主義の恩恵をうけている一部の層。最低賃金の値上げが自分たちのビジネスに悪影響を及ぼすからか、後ろめたさがあるからか極論をすぐ持ちだす。(でもほとんどのデモ隊の要求は直接彼らの不利益にならない)


8.全く関係ないのに絡まれる人
ハイチ人、ベネズエラ人など、法的に認められた最低賃金をさらに値切られているのに、
「お前たちもタイヤ燃やしたのか」とか、「略奪行ったのか」とかハラスメントを受ける人達。この間その現場に居合わせたので、「タイヤ燃やすのはチリ人だけ。あたしたちは燃やさないよね〜」と私が言って大ウケしたが、それは私が日本人だからで、ハイチ人やベネズエラ人が言ったら絡まれる。


9.組織的な人達?
SNSでは、あんなに同時に地下鉄を効果的に攻撃できるのは組織的な犯行だという人がいた。地下鉄を燃やすなんて普通の個人には大それすぎてできないとも。どんな組織なのか不明。
地下鉄の監視カメラ画像が出ないのも怪しいとの声。何が怪しいのかは推して知るべし。


基本的に普通のチリ人は破壊行為には怒っているし、略奪も、それデモじゃなくて犯罪だとみんな思っている。
そんなことしても何にもならないじゃないか、チリの恥だという人が大半。

ただ、それでも暴動や破壊行為が止まらないのは、一方で、最低賃金が、生きていくことができないくらい低い、人間の尊厳を保てないレベルで、教育、医療、年金についての不平等、水、光熱費、運賃等々、すでに略奪者は議会にいるからそれを取り返して何が悪い、という人もいるから。

実際、薬局が略奪されているのは、チリの現実を如実に映していると思う。おばあさんが、年金では糖尿病の薬が買えないとテレビで泣きながらうったえていたけど、略奪されて燃やされた薬局に、「無料の薬はここ」という張り紙がされていたのが見えた。

不平等と言えば、地方にはろくな病院がない。南には眼科がないと聞いたことがあるし、北には癌の治療ができる病院がないとか、子供の入院できる施設がないとか。

サンチャゴには小児の骨髄移植をすることができるチリ唯一の国の病院があって、そこに地方から治療に小児癌のこどもが集まってくるんだけど、入院費、手術費は無料なんだけど、そこで使うコットンとか、シーツとかいわゆるインスーモという消耗品は全部有料で、義足を買ったりするお金がないとか、病院に家族が宿泊できないし、家族が費用の問題でサンチャゴで滞在できないとかきいたことがある。

私立の病院に不自由なくかかれるのは人口の一割以下なんではなかろうか。調べたことないけど。

道で失業している人と話す機会も増えた。
この間も、80くらいのハサミを持って座っているおじいちゃんに、声をかけられた。
みなりのしっかりした丁寧な紳士のおじいちゃんだったけど、
このハサミでお宅の庭の芝を刈るから芋を買うお金をくれないか。と言われた。あきらかに街で困っている、年金だけで食べていけないから道で何かを売っているというお年寄りを見ることが増えた。

消費税19パーセントも払っているのに、さらに本にまで消費税かかっていて、馬鹿みたいに高くて、教科書だって一年分で30000円も40000円もするのに、国は一体何をしてるんだろう?と、スペ語カタコトの私ですらわく疑問。

高い大学の授業料のローンに苦しむ若者も増えた。あんなの普通のチリ人のましてや子沢山の親が払えるわけがない。

今年の大干ばつで水がなくてバタバタヤギが何匹も死んでいて、ヤギを飼っている農家のおじさんが泣いているのをニュースでみたばかりなのに、今回のストが起きて上流にある企業が運転を停止したら川に水が戻ったらしい。水道の民営化とはそういうことらしい。

大企業が毒を垂れ流し、周りに住む人達が公害で苦しんでも、子供が病気になっても、
海で魚が死んで、漁師が苦しんでも
国は企業を止めるわけでなく、何も変わらず、苦しんでいる人に何もしてこなかった。


一部一握り、以外のふつうのチリ人はずっと新自由主義の生み出した無慈悲な貧富の格差、富のパワハラに耐えてきた。
格差といえば自然に発生したようにきこえるけれども、これは金による暴力だ。


それなのに、良くなるのではなく悪化、度重なる値上げ、政治家たちの汚職など、キレる要素は正直いっていくらでもあったと思う。


だから、愛は地球を救う、みたいなテレトンで有名なドン・フランシスコが、
「チリの同胞にこんなに怒りがあったなんて知らなかった」と言って、大炎上していた。
知らないわけなかろう。
スペイン語カタコトの私ですら知っていたのに。


チリ人はわりかし我慢強い。南米人にしては何時間もラーメン食べるのに並んで待つような、我慢強い人達だと思う。

海外に行って他の国を見たりできるようになって、日本に行ってラーメン食べてきた、漫画が大好き、そんな普通のチリ人が立ち上がって街に出ている。
(このまま夜間外出禁止令が続いたら、飲食店は軒並み潰れてしまう)

夜間外出禁止令と、強行姿勢で
「チリは戦争だ」と宣言した大企業優遇の、大金持ちのピニェラ大統領のニュースは世界のニュースでも取り上げられた。
これに反応して
「私たちは戦争してない、団結しただけだ」というメッセージがSNSに溢れて、世界でも頑張れチリデモが立ち上がり、戦争宣言する大統領と平和的に団結アピールする民衆という絵をさらにこくしてしまった。

働き手がいなければ企業も動かない、工事も進まない。物流が滞ればたちまちサンチャゴは干上がってしまう。色々な改善要求を出す色々な組合がどんどん団結している。
今夜も最大規模のデモの呼びかけがされている。調査では80%以上のチリ人が抗議デモを支持しているのだそうだ。

失業者は増えてAPEC どころか、大混乱が起きてしまう。このまま長引けば不利なのはピニェラに見える。
だって立ち上がった人達には失うものは何もないし、略奪者のおかげ?で、近所で自警団を作ったり、年齢や目的を超えてこんなに団結したのは、初めてぐらいに団結しはじめてるらしい。
そう簡単に引き下がりそうにない。

そういえば、昔チリ人のスペイン語の先生に聞いた話。
ペルーあたりでスペイン人にあっさりとインカが滅ぼされたのに、マプチェやチリの先住民族たちがその後も滅ぼされずに生き残ったのはなぜかというと、
インカは中央集権でシステマティックに国が出来上がっていたため、スペイン軍がインカの王を殺してしまったらあとは簡単だったと。

でも、マプチェ達は、いろんなクランが別々に行動していて、一つを潰しても次から次に次の王を名乗るものが出てきて、終わりがなかった。だからスペイン人があきれて諦めたと言っていた。彼らの忍耐強さはそんな歴史や血もあるのかもしれない。

そんなわけで、全然まとまりありませんが、

怒りと不安と、期待
日常を死守しようとする人々


それが今私に見えているチリの姿です。

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19 September

和多屋の中の人の自己紹介

突然ですが今日は自己紹介をさせていただきます。

なんで突然自己紹介をしておかねばと考えるに至ったかと説明しますと、最近和多屋のお客さんがありがたいことに口コミで少しずつ広がってきているのですが、
そのため、今までは私のことを実際に知っているお客さんが多かったのですが、
新しいお客さんはそもそも

和多屋ってなに?誰?なんでチリに住んでるの?

という感じだと思いますので、まずは和多屋の中の人の説明をしておかねばと思ったのですが、それを書く場所として適切な場所がなかったので、まあじゃあここに書いて置こうかな、ということで。


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20 August

カリプソとぷく

ドリームハウス入居後の1か月余りは、掃除と毒グモとの闘いと、家を直すことでいっぱいいっぱいでした。
その後、ドリームハウスの下水に問題があることが発覚。

一時はマエストロにまで
「この家は人が住むことができない」

とまで言われ、茫然自失となりかけるなど、本当に、さんざんな目にあいましたが、なんだかんだ、3人目のマエストロが問題を解決してくれ、このまま住むことができることになりました。

(色々書こうかと思いましたが、あまりにも酷すぎる話なので、端折ります。忘れます。忘れたほうがいいです。笑)

で、

子供の冬休みが始まった7月も2週目。パパが出張で日本に行ってしまい、私も製麺で忙しく、冬休み中バカシオネスに行くということも全く考えられない状況でしたので、じゃあ、この機会にちょうどいいから犬を探そうか、ということになりました。

というのも、前々から娘は犬が何が何でも欲しかったのですが、マンションだったし、一軒家になってから、と話していたのと、やっぱり番犬が必要じゃないか、ということになり。

もらってきても躾ける時間がないと大変になるのは目に見えているので、娘がずっといる冬休み(しかも娘がやることがない)に犬を迎え入れるのがタイミング的には一番良い気がしまして。

ただ、犬を迎え入れるのに一番の問題は、ぷく(福)ちゃんの存在でした。

ぷくちゃんは、ものすごいビビりのメス猫で、どれくらいかといえば、外に無理やり連れて出たときには腰が抜けてしまったくらいのビビりで、病院に連れて行こうとすると、エレベーターでおもらしをしてしまうくらいのビビり猫でした。
彼女も保護された猫だったのですが、その前に何か外で嫌なことがあったらしく、とにかくお外恐怖症の猫でした。

そのため、動物保護団体からもらってきてからここまで、完全なマンション猫だったため、全く他の生き物と接触したことがなく、しかももう5歳近くになっており、ここで犬を家に入れるということにはかなりのリスクがありました。
一回家の外で野良猫を見たときには、2時間くらい興奮してフーフー(ひーひー?)言って、手が付けられないパニックを起こしたような状態になるような猫でした。

ネットにもメス猫は他の動物が後から入ってくることを嫌がるので、あとで犬を迎え入れてうまくいく可能性はかなり低い、というようなことが書いてあり。
犬を受け入れて仲良くなれないまでも、ぷくがストレスで病気になったら困る、というのが私の一番の心配でした。

そのため、最初は猫と仲良くできることが確実な、おとなしい成犬をお試し期間付きで養子にしてこようかと思っていました。
成犬なら性格もわかるし、子犬よりしつけができている可能性もあるし、団体生活していれば猫と生活していたことがある犬もわかるし。。。

娘とパパは子犬がいいと言ってましたけど、子犬の期間なんてあっという間だし、、なにより大きさだってわかるし。

我が家は雑種でも全く構わないのですが、保護された雑種だと全く成犬時の大きさがわからないし性格もわからない。親の姿もわからない。それならどうせだったら大人のほうがいいのでは。
そしてさらに中、大型犬の成犬を受け入れたい家は少ないので、大体お試し期間を付けているところが多くて、そのほうが我が家としてはぷくとの相性を見れるし一石二鳥だったのです。


そんなわけでちょうど近くのショッピングモールで、動物保護団体がそういう保護された犬を、連れてきて実際に触らせて保護犬の家族探しをしているときがあったので、娘と二人で見に行ってみました。

でも結果から書くと、そこには私たちが迎え入れたい犬がいませんでした。
おとなしそうで、落ち着いていると思った犬は、猫を見た途端豹変したり、人が多すぎて興奮しすぎて吠えまくっている犬、ビビりすぎて震えている犬。。。最初の子ならなんとかなるかもしれないけれど、ぷくちゃんと一緒にするにはハイリスクすぎるという感じでした。

さらに、ぷくちゃんの主治医である獣医の友人に聞いてみたところ、まだ子犬のほうが可能性があるのでは、というアドバイスを受け。。。

そんなわけでFacebookの犬あげます、的なグループを見ているときに一匹気になる子犬を見つけました。

まず何がそんなにピンと来たかというと、おとなしい。ビデオで見たのですが、子供に抱かれていて、うんともスントもいってない。
そして2本目のビデオでは猫と仲良く遊んでいて。
そして最後に、決定打になったのは、仲良く遊べる猫であれば遊ぶし、そうでなければ近寄らない、という保護した人の言葉でした。つまり猫の多頭飼いと一緒に保護されて以来過ごしてきた猫の空気を読む子犬だったのです。

子犬の保護主の話では生まれた中で一番小さく、他の子がみんな白かったのに、なぜかその子だけが真っ黒で生まれ、大人になるまでは育たないのではないか、と心配していたとか。そんなわけで他の子たちがもらわれていっても、その子だけ最後に残っていたそうで。

連れてこられた子犬を見てまずびっくりしたのはその子の小ささでした。
写真とビデオだと二回りは大きく見えていたのですが、実際にはチワワくらいのサイズで、とてもじゃないけど番犬になるサイズになるようには見えず。。。

それでも娘はすっかり子犬にほれ込み、一瞬で意気投合し、子犬にカリプソ(CALYPSO ターコイズブルー)という名前を付けました。



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