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11 November

ソフトネグレクト

唐突ですが。


 


チリはほかの南米の国同様貧富の差が大きいのですが、格差が広がった時に何が一番重大な問題になるかと言えばそれはやっぱり教育と医療になるんじゃないのか、と思います。


日本のように公立の高校までがほぼ無料で、全国でほぼ同じレベルの教育が受けられる(差があるにしてもチリに比べればほぼ同じといっていいレベル)のは、公務員の教師の給料がものすごく保証されていて良いからですが


チリのような国の場合、教師の給料がもともとすごく低いです。他の仕事に比べても低い。

でも、学費の高いレベルの高い学校は、お金を出して良い先生を集めるので、能力のある先生はみんな私立に流れます。


それ以外にも、高い学費を払う学校には運動場があり、パソコンがあり、英語があり、とにかく良い施設があり、そうでなければ運動場もないし、先生のレベルも言わずもがな、英語どころかスペイン語も怪しいというかんじらしい。

それで教育改革をと、色々やってるみたいなんですけど、まあでも今のところはそんな感じ。


なので、良い公立校や、半分公立校(半分私立?)もあるらしいんですけれども、基本的には中流家庭の多くの子供は私立の学校に行くのがサンチャゴでは一般的。


学費はピンキリ、私立でサンチャゴでもっとも高い学校は月20万円くらいするそうで、噂によればそういった超富裕層の行く学校には子供の送り迎えを運転手(スクールバスじゃないよ、ショフェルだよ!)がするような子もいるとか。


まあ、自家用飛行機を持っている人も結構いるらしいので、ショフェルくらいはいてもおかしくはないんですけどね。。


で、雲の上の話はさておいておいて


中流階級のチリ人の子供が通う私立の学校も、日本に比べるとかなり高くてそれがかなりチリ人の家計を圧迫してます。だいたいサンチャゴだったら月3万円から月7万円くらいがメディアの下から上に入る感じではなかろうか。(7万円だったらもう富裕層かも。。)


これで1人あたり。この間までお隣さんだったチー様のお友達のイシドラちゃん一家のように4人子供がいて、1人あたり6万程度の学費の学校に行ったりすると、学費だけで20万円以上は月かかってるはずなわけです。

でもだからと言って、彼らが大金持ちかと言えばそうでもなく、家族5人と家住のナナさんの計6人が4LDK(持家推定支払い10万円ちょっと)に住んでたりするので、チリ人の収入に対して教育の比率がいかに重いか、というのが分かります。

日本だと収入の30%くらいが家賃、とかいいますけど、チリだと25-20%くらいなんじゃなかろうか。


とにかく学費が高いので、両親共働きでフルタイムというのが当たり前の中流階層。

この中流チリ人家庭を支えているのが、ナナシステムで、つまりお手伝いさんなんですけど、家に一緒に住んでいるタイプと、外から通うタイプの人がいて

でもいずれにしてもフルタイムで、働いている中流以上チリ人家庭には1人ないし、お金持ちのうちには複数のナナさんがいるのが通常。


 


フルタイム共働きチリ人の多くは、年少か年中までは子供をナナさんに任せっぱなしで、幼稚園になってお受験が始まって、そこから学校とナナさんの二人三脚が始まるパターンが多いみたいです。

チリ人で専業主婦ってかなり富裕層か、全然お金がないかどっちか。。。というか、富裕層のママはむしろ主婦ではなくて、家庭のことは全てナナがやるので、何をしているのかは不明。笑

かと思えば、中流共働きママ友と話していると、自分の稼ぎのほとんどはナナ代に消えてるよ!なんていう人もいて、一体何のために働いてるのか分からないような人もいたり。。。


非常にざっくり言ってしまうと チリママはお金をかけることが=愛 みたいな人が結構多いんです。

なんか、学校が教育をする人、ナナが子供の面倒を見る人というような感じで脳内役割分担している人が結構多いような気が。。。ママが子供を教育するという概念がずっぽり抜けているみたいな。。。

でも恐らくそういう風に自分も育てられたから、それが当たり前と思っているような。。。


でも一方で、海外経験のあるチリママや、日系ママはホームスクール的なことを取り入れてみたり、ナナに子供を預けること嫌がる人が多かったり、子育ての考え方がもうすこし違うけれど、あくまでもマイノリティだと思う。


 


で、ここまではチリの子育て環境とお金事情。


 


で、ここから先は子供達を観察していて日本式子育て中ママの日本人的な観察記録。


 


その1 この間 娘がマンションの子供と遊んでいた時のこと。


見ていたらチー様と同じ年の子の靴ひもがほどけていて、結べなくて困っていたらしく、チー様がチョウチョ結びをしてあげたとところ、その子がものすごく驚いていて、


「この子凄いの!紐が結べたの!」と大喜び。


その後周りの7歳くらいの子もそれを見て、「すごいね!どうやったの!?お母さんに教えてもらったの?」と言い始め・・・


私ちょっとポカーン。


 



その2 そして別の日


 


チー様の学校は親タジェールといって、すべての子供の親が1年に1回授業をする日がありまして。


消防士のお父さんが消防士の格好でお仕事について話す授業とか、お医者さんの子の授業のこともあったり、チリのワイルドライフについて話した親とか内容は親が選べるのですが、


で、チー様は”おりがみがいい!”とずっとおりがみイチオシだったのですけど、おりがみはさすがにチリ子にはちょっと敷居が高いし難しすぎるだろうということになり

よくよく考えた結果、”糸電話づくり”にすることにしまして。


で、その糸電話も、カミコップに穴をあけて、毛糸と竹ひごを結ぶだけの使って簡単なもの。


でも、結果から言うと、竹ひごに毛糸を結べた子が20人中3人くらいしかいなくて。

で、結局大人が結んであげちゃってて。


娘のクラスってうちのが一番小さくて、5才児がほとんど。チョウチョどころか玉結びもできないことが判明。。。


日本人の子だったらほぼ全員できるんじゃないのだろうか。。。。(知らないけど)


 


どうも最近ナナに育てられている子、そうでない子の違いを子供を見ているだけで気が付くことが多くなってきて、3歳くらいまではそれほど差として見えなかったことが、4歳5歳になるともう歴然と違うことになっていて。


それは多分4歳とか5歳とか 何かができる/できないが非常に明らかになってくる年齢のせいなのかもしれないんだけど、もう一つには4歳5歳には幼稚園の集団生活が始まっていて、

その集団生活をし始めた時に、”自分でやったことがあることが多い子”と ”やったことが少ない子”の差がもの凄いことになっていて。


日本人ママの多くは、色々なことを経験させてみたいと思って子供に色々なものを触らせたり、食べさせたり、教えたりする人が多いと思うし、まあどこでもそういう風に親も教育されてたりするし

あと、ナナみたいなものがいないから、親だって子供ができるようにならないと自分が大変だから、色々教えてあげるじゃないですか。自分でやりなさい、って言うようになると思うし。


でもナナに育てられているとそういうことにならなくて。


 


で、どういうことになるかというと、ナナというのは基本的には子供を危険じゃない状態にしてみている、のが仕事であって、何か刺激させたり教育したりしようとする気がない。(のが普通)


それに彼女たち自身が、それほどたいした教育を受けてるわけじゃないから、何が子供にとっていいのか、基本全く知らない。悪気はないけど、知らない。


なので、自分が仕事している間テレビを見せっぱなしにしてたり、独りで遊ばせたりしているのがほとんど。もちろん靴ひもの結び方を教えることはないわけです。(じぶんで結んであげた方が早い)


塗り絵をしていても、鉛筆の持ち方を教えてあげることはないし、好き嫌いがあっても、好きなものだけしか食べさせない。。。。

もちろん泥んこにして遊ばせたりしない。汚したらめんどくさくなるのはナナだし。危ないことは一切させない。。。


 


そうやってみてみると、若干ソフトネグレクト気味?って思うような子育てしているチリ人家庭が結構多くて


それも結局お金がかかり過ぎる学校に行かせなければいけない為に、共働きせざるを得ない状況になってしまっているシステム上の問題が大きいわけなんですけど


じゃあその子達は困らないのか、と言えば学校に入っていきなりハードな学校の要求にぶち当たってしまうわけで


また学校という場所が、そんなことを懇切丁寧に教えてくれるような場所じゃないらしく、、涙


 


それについてはまた後日。


 


とにかく三つ子の魂百までもといいますけど、つくづくすごい言葉だなあ、とかみしめる今日この頃でした。

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