01 September シリーズ【今週の表紙写真】 いつもHPトップで入れ替えてるトップイメージ写真。 あまり説明が入れられる場所もないので、いつも、なんとなくその時のワインに関係あるものを並べていたのですが、 せっかくなのでブログで少し補足説明をいれていけば ということで始めたシリーズ 【今週の表紙写真】 第一回は マウレのワイナリー バルドゥッシワイナリーのビンテージワインセラーです。 ヨーロッパのワイナリーでは当然のようにあると思われる、この”ビンテージ”ワインが眠るセラー。 実はチリのワイナリーではそんなに多くありません。 というのも、チリノワインは、何十年も寝かす必要のない、すぐ飲めるワイン。 歴史的、気候風土的に”寝かせて熟成させる”オールドワールドのワインに対し、ニューワールドと呼ばれる国のワインは、完熟した葡萄を使うこと、市場に出したらたいていすぐ飲むワインラバーのために作られているから、などの理由で、10年、20年の生命を持ったワインはむしろまれです。 ちなみに、ヨーロッパのグランヴァンと呼ばれるワインは、長い命を持った偉大なワインですが、30年40年後に飲み頃を迎えるようなものもあり、 これはリリース直後は酸やタンニンが強く飲むべきものではありません。 買った側が飲み頃になるまで寝かせるべきものですが、それはいつ飲み頃がくるかわからないので、実際に飲み頃に飲まれているワインは少ないんじゃないかと思います。 作り手が自分のところで熟成させて、飲み頃になってからリリースする蔵もありますが、それはまたものすごい値段がついています。 こういうワインはもともと貴族階級(巨大なセラーを持っている人たち)が、子や孫の世代のために勝って寝かしておくような文化だったと聞いたことがあります。つまり自分が飲むために買うわけじゃなかったということですね。 (ヨーロッパのワインがすべて長命というわけではありません。当然ですが普通のワインはすぐ飲むワインです) じゃあチリワインはそういう文化はないの?ということになりますが はい。ありません。 そういう貴族がいたような文化じゃあありませんからね。アメリカもオーストラリアもそうですが。 チリではプレミアムワインを作り始めた歴史がまだ浅いため、正直、じゃあ寝かせて30年たったらどうなるか?という答えは出ていません。そういうつもりで作られたワインがまだそこまでの年月を経ていないから。 でもチリでも、世界で通用するプレミアムワインを作ることにまじめに取り組んでいるワイナリーでは 自分たちのワインを数本ずつ貯蔵し、お客様が来た特別な日に開けたりしています。 まじめに作られたプレミアムワインは、30年またなくても数年で熟成香を確かに身にまとい始めていました。 日本ではまだまだチリワインが熟成した姿にめぐり合えることは多くありませんが でもだからこそ、3000円代のプレミアムワインだって、寝かせる楽しみが味わえるのです。 しかも自分が生きている間に楽しめるのです。(笑 ちなみにこの写真のワイナリーのプレミアムも日本で3000円代程度。 バルドゥッシというワイナリーの地下セラー。 ここのワイナリーはまだユヤイでは取り扱いはありませんが、でもいいワイナリーでした。 そのうちエコマッタリでご紹介します。 マウレでであったワイナリーは自分たちのワインが熟成のポテンシャルがあることを疑っていないワイナリーが多いのが特徴的です。 そんな本日の一枚でした。 [0回]PR