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ちょっと長めですが、ぜひご一読くださいませ。
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コストパフォーマンス最高!
チリのスパークリングワインを侮るな。
チリのワインは安くて美味しいということで、1990年代に華々しく日本市場に紹介された。ところが、最近は以前のような注目を集めることがない。
それというのも、当時はチリワインの良さを理解せず、ただ安いだけというような、不幸な扱われ方をされてしまったため、思ったほどの普及には到らなかった。
荒稼ぎをもくろみ、大量在庫を抱えた業者のなかには、品質管理をおざなりにするところも現れた。あるいは在庫処分のため、ワイン1本に11本のおまけをつける叩き売りの光景も見られた。
そのような経緯をご記憶の読者のなかには、いまさらと首を傾げる向きもあるかもしれないが、最近はこの辛い経験を踏まえて、堅実な売り方が始まっている。
というわけで、今回は同国最大のスパークリングワイン生産者であるバルディビエソ社の、値頃感抜群の『エクストラ・ブリュット』を紹介する。
同社輸出部長のクリスチャン・ソトメイヤは、十年前の日本市場での敗因を「チリワインの良さを理解して売ろうとしていなかった」と振り返る。
以前、カリフォルニアやチリの大手銘柄は「ブルドーザー」に喩えられる量販的営業を得意としていた。ところが、それは日本では充分な成果を得られなかった。それは「日本市場が世界で最も流行に敏感で、嗜好も国際的。とくに(値ごろと品質という)バリューを最も意識している市場のひとつであるから」とのこと。
「ワインの価格が高騰している近年であればこそ、このような日本市場におけるチリワインの潜在的需要は高まっている」と自信を覗かせる。
ちなみに同社は年間国内生産量100万ケースのうち約65%を担う最大メーカー。それでもシャンパーニュと比較すれば、中堅規模に過ぎないわけだが。
創業のきっかけは「シャンパーニュと肩を並べられるような世界的なスパークリングワインを造りたかった」とのことで、100年前に本場から技術を移転した。
本品は、従来よりの瓶1本ずつ炭酸を溶かし込む伝統的な製法により作られる。筆者の見るところ、手頃なシャンパーニュと同格の仕上がりといえる。しかし、1988年にステンレスタンクを用いた簡易製法が開発され、この製法を用いた商品も充分に満足のいう出来。これによりチリワインは商品の裾野が著しく広がってきた。
さらにチリワインには追い風が吹いている。経済連携協定により、スパークリングワインの関税が撤廃されたことから、値頃感が一段と増している。
ワイン価格の高騰に加えて、経済危機という不透明感が漂うなかであるからこそ、改めてチリワインの値段と品質のバランスに注目してみるのも良いと思う。
【バルディビエソ スパークリングワイン エクストラブリュット】の評価指標
■コストパフォーマンス度 10
千円台前半のワインとは思えないほどの出来栄え。不況時の心強い友と言える。
■飲みやすさ度 9
爽やかさと重厚感のバランスと共に、細やかな泡立ちがあり、誰もが満足するだろう。
■飲み頃度 7
比較的、わかめに愉しむスタイルなので、飲みたいときに栓をあけてください。
■将来の価格上昇度 5
値頃感のある価格のまま、今後も推移していくことを期待して。
~DRCサイトウのひと口メモ~
輝きのある若い麦わら色で、平均的な粒径の泡立ち。柑橘類やリンゴが心地よく
広がるなかに、焼きたてのパンの香りがやさしく漂う。熟成間や重厚感が感じられるなか、
葡萄の成熟度の高さを感じさせる適度な堅さや深みがある。余韻も長めで
引き締まった辛口の仕上がり。